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晩年中位クラブの分析

2月17日PSM 対横浜FM@味スタ

2月17日 14時キックオフ スターティングは以下の通りです。

結果は1-0で東京の勝利です。この試合を通して見えてきた問題点とポイントを解説して行きたいと思います。
1.守備における不安
この試合は去年使用していた532ではなく、442で挑みました。おそらくこれが今シーズンのベースとなるでしょう。
そこで着目したいのがディフェンスラインです。去年までは5バックといったために比較的に室屋と太田宏介は高めの位置を取っていました。そして、今シーズンは4バックということで去年と比べるとかなりフラットな形状になっていました。そのため両サイドバックは攻撃よりも守備にかける時間の方が長くなっていました。一見強固のラインにも見えますが、一か所危ないところがありました。それは室屋の守備能力です。太田は守備時にサイドハーフとの二枚で数的有位もしくは、一対一での質的優位によって完全に封じ込めていました。 しかし、室屋の場合は数的優位に持ち込むことはできるのですが、どうしても一対一では質的優位で劣ってしまいます。マリノスは前半左サイドからの攻撃を多く仕掛けており、そのたびに質の問題でクロスを簡単に入れられてしまっていました。マリノスの2枚でのサイド攻撃に対してヨネも加われば2対3が作れるのですが、そうすると中盤がスカスカになるのでそれは不可能でしょう。そうなるとやはり、室屋の守備能力が問われてくるのです。
2.これまた室屋。
室屋の存在意義について。彼は今までいい評価を得ていました。しかし先ほど言ったように守備面で問題を残してしまう。今期の東京のチームスタイルは堅守からの速攻。遅攻でもポゼッションでもありません。
速攻、つまりはカウンター そこで軸になるのは右サイドバックなのでしょうか?したがって彼にはこのサッカーをする上でそこまで攻撃力を求められているわけではないのです。
彼が今まで評価を得ていた大きな要因としては果敢な攻撃参加でした。しかし今の東京でそれを生かすのは少なくなってくるでしょう。そこで彼を起用することの意義が問われてくるのです。
3.ナガイの必要性
昨シーズン思い描いたような活躍ができなかった永井。彼は入団当初、フォワードで勝負したいと語っていました。しかし、昨シーズンはフォワードでの出場時間は決して長いといえるものではありませんでした。
そして、ハセケン体制となりましたが、PSMのマリノス戦を見る限りこのままでは一向に彼に転機が訪れることはなさそうでした。
彼は後半からの出場となりましたが入ったポジションはサイドハーフ。いくつか永井からのカウンターを見せたものの、相手の脅威にはなりませんでした。ここで、なぜ彼のサイドハーフ起用がうまくいかないかを説明しようと思います。


これは4-4-2における、カウンター時のおおよその構図です。永井が起点となります。永井は選択肢としてサイドを縦に突破します。その後は中に走りこんできた味方へクロスを入れる、もしくは中へ自らエグりフィニッシュのどちらかになってきます。
そこで問題になってくるのが彼の足元の技術です。試合を見るとよくわかりますが、彼のクロスは必ずと言って良いほどマイナスの動きをします。そのため相手にボールを拾われてしまいます。シュートも同様になかなか枠に飛びません。昨季の1ゴールという結果がそれを物語っています。総じて言えるのは、彼がボールを運んだところでチームとしての選択肢は広がらないということです。
ここまでは永井をサイドハーフに起用することのデメリットを取り上げました。そこで次に本題である、永井の活用法について取り上げていきたいと思います。

上の図は、PSMでの2トップの裏抜けを表しています。マリノスは4-3-3で、今期のマンチェスターシティを彷彿させる戦術でした。マリノスの左サイドバックの
山中が攻撃時にアラバロールをし、中盤での数的優位を生み出していました。そのため彼の裏のスペースは開いている状態でした。東京は2トップのどちらかがカウンター時にマリノスがカバーしきれていないそのスペースをダイアゴナルランの動きでよく突いていました。これが東京の最も効果的な攻撃であったといえます。ここで東京の2トップに着目してみましょう。 前田の持ち味と言えば、体を生かしたポストプレーです。一方でディエゴの持ち味も前田同様にポストプレーであるといえます。細かく言えばディエゴはボールを持ち運べる選手でもあります。 しかし、ここでこの二人の選手に共通して言える欠点があります。それはスピードの欠如です。カウンターを攻撃の基盤とするチームにスピードがなくては相手への脅威は激減してしまいます。実際にこの試合でも、見事に裏のスペースを突いたものの、相手に追いつかれてしまうシーンが多々ありました。
そのため、このカウンターからゴールを奪う確率を上げるためには永井のフォワードでの起用が東京の今シーズンの順位を左右するのではないかと思いました。


今回はPSMのマリノス戦を取り上げさせていただきました。今週にはJも開幕します!浦和ということでなかなか厳しい戦いが強いられてくることが予想されますが、チームサポーターが一丸となってまずは開幕を勝利で飾りましょう!
浦和戦のレポートも更新するので、よろしくお願いします。